ネットワーク経由でファイルのやりとりができる、大容量ストレージのNAS。ファイルの保存や共有にはもってこいのアイテムです。
僕はそんなNASでも、個人で使える家庭用NASを導入し、1年半ほど使用。今回は、こうした中でわかったNASを導入するメリット・デメリットを紹介します。
NASの導入を考えている方はもちろん、写真や資料を蓄積する場所が欲しい方はぜひみていってください!便利なので!
僕がNASを導入した理由
そもそも僕がNASを導入したのは、サブスクではない大容量の保存場所が欲しかったから。こうなったのには、以下のような背景があったからです。
- あとから記事を編集できるよう、ブログの写真や下書きを蓄積したい
- 料金を支払い続けるサブスクサービスに抵抗がある
とくに、サブスクサービスに抵抗があるというのが背景として大きいですね。支払わなかったら、すぐにサービスを利用できなくなってしまうので……。

何かしらで支払えなかったらサービスを利用できなくなるの、怖くありません?笑
僕にとっての使い道
現在の僕のNASの使い道は主に3つ。それが以下になります。
- カメラで撮った写真やブログ関連資料の保存
- 複数デバイスとのファイル共有
- ソースコードのバックアップ
メインの使い方は写真やブログ関連資料の保存。撮った写真やブログの記事をNASに置いておいて、いざ使う時になったら手元のデバイスへダウンロードする感じですね。
また、PCで作成したり編集したファイルをiPadや別のPC、iPhoneへ移動させるための一時的な置き場所とし
ても使ったりもします。

NASはOS標準のファイルアプリ(エクスプローラー)からアクセスできるのがすごく便利なんですよね。
導入してわかったメリット
実際に僕がNASを導入してみてわかったメリットを4つ紹介します。
データを一箇所にまとめられる
データのための大きな置き場所ができるため、USBメモリやSSDを複数持たなくとも、1箇所にまとめられるのがメリットです。

「このUSBには書類ファイル!このSSDには写真!」みたいな、記憶メディアごとに分けなくても、同じNAS内でフォルダ分けすれば良いだけですからね。
これにより、どの記憶メディアにどのデータが入っているのかを思い出したり、容量が足りなくなって、後からUSBメモリやSSDを買い足すことも少なくできます。
家以外からでもやりとりできる
NASと同じWi-Fiで接続せずとも、NASの専用ソフトやアプリを使うことで、家以外からでもNASにアクセスできます。

これにより、外出時に記憶メディアを持ち運ぶ必要がなくなるため、外出先で落としたり無くしたりすることがなくなるんですよね。あと、荷物も減らせます。
ただ、専用ソフトやアプリをダウンロードしたり、操作性はメーカーによるという点があるのには注意です。
PCに差し込まずともアクセス可能
NASはその名のとおりネットワークを使用してファイルのやりとりができるため、物理的にPCと接続する必要がないんですよね。

おかげでUSBメモリやSSDのような抜き差しが発生せず、PCのポートを壊す確率も減らせます。使うたびに抜き差ししてたら、ポートが認識しなくなることもあるので、結構ありがたい。

あと、記憶メディアをいちいち持ってきて、PCに接続するという手間も省けますよ
料金を支払いし続ける必要がない
NASは一度お金を支払って導入してしまえば、今後は料金を支払い続けることなく使えます。iCloudやGoogleドライブのような月々の支払い(サブスク)がないんですよね。
料金が払えなかった場合にデータへアクセスできなかったり、契約していることを忘れて料金を支払い続けるという心配もありません。

あと、僕のようにサブスクに抵抗がある方には、クラウドストレージ以外の選択肢におすすめ!
導入してわかったデメリット
実際に僕がNASを導入してみてわかったデメリットを3つ紹介します。
初期費用がそれなりにかかる
導入にはNAS本体とHDD(SSD)が必要になり、価格もそれなりになります。以下にざっくりとした表を用意しました。
QNAP TS-233 | LS210D0201G | Synology DS223j | |
---|---|---|---|
メーカー | QNAP | BUFFALO | Synology |
容量 | HDDによる(2ベイ) | 2TB | HDDによる(2ベイ) |
種類 | NASキット | NAS | NASキット |
価格 | 32,010 | 20,790円 | 31,500円 |
リンク | リンク | リンク | リンク |
Seagate 2TB HDD | Western Digital 2TB | Seagate 4TB HDD | |
---|---|---|---|
メーカー | Seagate | Western Digital | Seagate |
容量 | 2TB | 2TB | 4TB |
価格 | 11,180円 | 14,135円 | 12,980円 |
リンク | リンク | リンク | リンク |
本体は最低でも2万円、HDDも2TBで1万円ほどかかります。HDDがすでに内蔵されているモデルでも、2万円は予算を見た方が良いですね。
ただ、同じ容量でクラウドストレージを契約することを考えてると、数年〜1年行かないくらいで元が取れたりします。長期的に見ると安め。
自身で管理する必要がある
当たり前にはなりますが、自分で買う以上、管理も自身で行わなければいけません。

NASの導入から設定、何かしらでエラーが起きた場合に自身で対応することになります。メーカーが管理するわけではないですからね。
ネット上に情報があったり、メーカーサポートを受けたりはできますが、自身で調べたり操作する必要はでてくる点に注意しましょう。

とはいえ、機種によってしっかりしたマニュアルも付くので、そこまで心配になることはないですね。
物理接続ほどの転送速度はでない
ネットワーク経由でファイルをやりとりすることになるため、SDカードやUSBメモリのような直接差し込むよりも遅い場合があります。


実際に僕の環境で、NASとSDカード直差しで5GBのファイル転送速度を測定したところ、SDカードでの転送の方が速いという結果に。
もちろん性能の良いNASや記憶メディアを使うなど、環境を整えればいくらでも転送速度を上げられますが、その分お金もかな〜りかかる点に注意です。

僕のNASは初心者構成なので遅めですが、そもそもガッツリ構成する人は少ないはずなので、ほとんどが同じような結果になると思います。
僕が使っているもの
僕が使っているNASと記憶メディアは以下のものになります。家庭用の中でもかなり初心者向けの構成ですね。
- NAS:Synology NASキット 2ベイ DS223j
- 記憶メディア:Seagate BarraCuda 3.5インチ 6TB(HDD) ×2
初めてのNAS導入だったので、有名メーカーの初心者でも扱いやすく、価格も抑えめなモデルを買いました。わかりやすいガイドブックが付いているのがありがたい製品です。
HDDに関してはなんでも良かったので、比較的安いものを選んでいます。転送速度にこだわりはなく、とにかく保存できれば良かったので。

HDDの容量に関しては、6TBが2つあればしばらくは持つだろうということで選んでいます。結果、使い余していますが笑。


1ヶ月にかかる電気代について
多くの人が気になるであろう電気代ですが、正直そこまでかかりません。たいていのNASには、使っていない間は省エネモードになる機能があり、1日のほとんどが省エネモードで稼働するので。
実際にtestpage.jpさんが公開している電気代計算ツールを使って、1ヶ月にかかる僕のNASの電気代を計算してみました。まず条件は以下のとおり。
- 消費電力:アイドル時→4W アクセス時→16.31W
- 稼働時間:アイドル時→1日22時間 アクセス時→1日2時間
- 電力会社:中部電力


そして結果が以下のとおり。合計すると1ヶ月の電気代は100円いかないくらいなんですよね。常にアクセスしているわけではないので、基本的には高くなりません。

しかもNASにほとんどアクセスしない日も多くあるので、実際はもっと安くなります。
まとめ
僕が家庭用NASを導入してわかったメリット・デメリットについて紹介しました。紹介した内容を踏まえて、おすすめの人は以下のとおり。
- ファイルをどんどん蓄積し続ける方
- わからないことを自分で調べたりできる方
- サブスクでお金を支払うのに抵抗のある方
NASの導入は初期費用だったり、設定や管理が必要だったりで敷居は高めですが、導入できればファイル管理が本当に便利になります。
また、現在は初心者向けのキットが充実しているので、そこまで導入は難しくありません。全然詳しくはない僕でもガイドブックを見れば導入できるくらい。
NASに興味がある方、大容量かつ一括管理できるファイルの置き場所が欲しい方は、本記事を参考に導入を検討してもらえると幸いです。

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